年を重ね、見える景色が変わった〈飛蚊症〉

美容・健康





30歳の秋。

ふと秋晴れの青空を見上げた。

澄みきった空を。

すると・・・・・わたしはある事に気がついてしまった。

今まで見えなかったものが突然見えるようになってしまった事に。

な、な、なんじゃありゃー・・・

空に浮かぶ透明な微生物のようなもの

今のご時世は便利だ。ぐぐるとすぐにこの空に浮かぶ謎の物体の正体が判明した。

飛蚊症

というらしい。

飛蚊症・・・聞いた事はあったが、あまり詳しくそれまでは知らなかったのと、なんとなくおじいちゃんおばあちゃんがなる症状だと勝手に思っていた。なので自分には無縁の事で、知っていても頭にすら浮かばないワードであった。

【飛蚊症とは】

晴れた空や白い壁を見ると、虫やゴマ粒など形は人によって様々だが見える症状。飛蚊症は、加齢などの生理的な事が原因の場合がほとんどである。(まれに網膜裂孔や網膜剥離など放っておくと失明する危険性の場合もあり。今まで見えていた飛蚊症の数が急に増えたり、透明だった飛蚊症が突然墨のように黒くなったりするなどの症状がある場合は網膜裂孔などが起こっている可能性があるので早急に眼科を受診してください。)

話は戻るが、飛蚊症になり、わたしはすぐに眼科を予約し眼底検査をしてもらった。

するとお医者様に言われた言葉は・・・

・・・加齢

カレイ

お医者様の表情は明るかった。

加齢(が原因の飛蚊症)でよかったねー、と言わんばかりに。

そして・・・

とも言われた。(わたしが質問したのかうろ覚え)

治らない・・・

加齢による飛蚊症は治らない・・・・・。

なぜなら飛蚊症は、年をとるごとに変化した硝子体の濁りによって起こるものだかららしい。

加齢によるしわと同じで一生付き合っていくものなのだ。

飛蚊症を発症した以来、わたしは軽くノイローゼになった。

大好きな空を見上げて本来見えなかったゴミのようなものが見えるわずらわしさ。

特に飛蚊症は、夏の海に行くとすさまじくはっきりと見えて、せっかく家族と海に来ていたのに飛蚊症のせいで憂鬱になり一足先に帰ってしまった事もあった。

そしてノイローゼ気味、というのも大げさではない。もともと神経質なわたしは、何ヶ所も眼科をはしごして、検査をしてもらわないと気がすまなかった。その数、なんと約五ヶ所の眼科を受診。それはもはや、飛蚊症というより心の方がどうかなっていたと思う。

不安で不安で仕方がなかったのだ。未知なる飛蚊症というものが。

そのたびやはりお医者様に

加齢による飛蚊症

と告げられた。

眼科に行く事はもう諦めた。これ以上行ったところで何も解決しないから・・・。

しかし、わたしの頭の中は飛蚊症の事でいっぱいになった。

外に出る時も飛蚊症を意識してしまい憂鬱になったし、大好きな空を見上げるのもこわくなった。

誰かと話す時の会話も飛蚊症が中心であった。

なんとクラブで、若い男子と話す時も一番わたしが聞きたかった事がこれ。

若い男子達の反応は様々であった。

飛蚊症? 何それ?

という反応がほとんどだったが、なかには「空とか見たらうねうねしてるやつでしょ」と知っている若者もいた。

さらにわたしは、この時期、尿の泡立ちにも悩んでいた。30代になり、色々と体の変化が起こってしまったのだ。病院に行くのもこわかった。

なのでやはり

飛蚊症に並べてこんな質問をクラブで出会った若者にしていたのである。

この質問だが、わりと

「あーめっちゃ泡立つ泡立つ」

という返答がたくさんあった。しかしこれは、男性が用を足す際の勢いによる現象で泡立っている事が多いらしい。

・・・話が脱線してしまったが、とにかく30歳だったわたしは加齢によるあらゆる体の変化の事で毎日頭がいっぱいであった。

そんなある日。関西から幼なじみの親友ヤハギちゃん(仮名)が東京に遊びに来た時の事。

わたしはまた、まるでテープレコーダーが再生したように同じ質問をヤハギちゃんにした。

「ヤハギちゃんて飛蚊症ある?」

するとヤハギちゃんの返答は意外なものだった。

ええっ

小学生の頃から???

衝撃だった。飛蚊症は前述でも書いたように、ご年配の方がなるものだと勝手に思っていて30歳の自分が飛蚊症になったとはいえ、まだまだ昔あったイメージは上書きされていなかったのだ。

ヤハギちゃんは小学生の頃からの付き合いである。

あの遠いあの子供だった頃、ヤハギちゃんはすでに飛蚊症の症状があったのだ。

ヤハギちゃんはけろっとしていた。

「そんなもん(飛蚊症)昔からやから気にしたことないわー」

あっけらかんとしていた。

ヤハギちゃんのその姿にわたしは・・・

(心の中のイメージ)

・・・・・・・・感動していた。

飛蚊症にあれだけ病み憂鬱になっていたがようやく飛蚊症仲間を見つける事ができた。それも飛蚊症がなんだ、という毅然とした態度の勇ましいヤハギちゃん・・・。

ネットで調べると飛蚊症に悩み憂鬱になっている人は結構多いらしい。しかし、一方でヤハギちゃんのように「慣れたら気にならない」という人も沢山いるのだ。

さらに、他にも周りの友人や今付き合っている年下の恋人(20代)も飛蚊症だったりして、意外と飛蚊症の症状を抱えている人は多い事を知った。

彼に関しても飛蚊症は気にならないらしい。

しかし、意識して空を見上げるとブワーッと見えるので気持ち悪くなる時もあるとも言う。

要は気にしなければいいのだ。

わたしはなんだか、ものすごく安心した。

飛蚊症は慣れるもの。そして決して珍しいものではないということ。

子供の頃から飛蚊症の人もいるが、わたしの場合は加齢による飛蚊症なので慣れるのに少し時間がかかったが、最近は気にならなくなったという事にふと気づく。

年を重ね、見える景色は変わってしまった。いや、見え方が変わったのだ。青い空は澄みきったままだ。

飛蚊症を気にしなくなった最近はまた空を見上げるのが昔のように好きだ。

わたしのような加齢による飛蚊症の場合は、予防法がないといわれているらしいが、飛蚊症になって以来目を大切にするようになった。スマホやパソコンをいじる際はPCメガネをかけたり、ルテインなどのサプリをとったりと自分なりに気をつけるようになった。

そのおかげか飛蚊症は一切悪化していない。
さらに、以前はパソコンやスマホを使うとすぐ充血したがPCメガネを着用すると充血しなくなったし目の疲れもかなり軽減した。

そして目のためにも心身ともに一番なのは気にしない事だろう。

慣れたとはいえ時々やはり飛蚊症がうっとおしい時もあるが気にしない日の方が多くなったのだ。

加齢。

いつのまにかわたしはそう言われる年になっていた。

友達と駄菓子屋に行って公園で日が暮れるまではしゃいでいた子供の頃。飛蚊症がなかったあの頃には戻れない。

生きている限り必ず訪れる「加齢」。

加齢は誰も止められないので、その加齢による変化とうまく付き合っていける生き方がしたい。

生きている証なのだから。

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