近所のちょっと苦手な銭湯の話。

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日記
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わたしは銭湯が大好きだ。

「銭湯」・・・、そう言葉を聞いただけで心がおどるくらい幸せな気持ちになる。

しかし、約2年半前引っ越してきてから近所にお気に入りの銭湯は残念ながらない。

正確に言うと、銭湯はあるのだが、一度行ったきり疎遠になっているのだ。

その銭湯は、煙突があって、外観はとても古びているが、それがものすごく美しい。大切に守られてきた昔ながらの銭湯という雰囲気をかもしだしている。昭和好きの昭和生まれのわたしには、たまらないくらいハマりそうな銭湯なのだが、残念ながらハマることはなかった。

夫はその銭湯のお湯の温度が苦手だった。とにかくめちゃくちゃ熱い、熱すぎて入れない!と。

わたしは、その時、サウナと水風呂ばかり交互に入っていたので、夫が言うほど湯船の熱さを感じなかったのだが・・・

わたしは、ちょっぴり番台のおばちゃんが苦手だった。(おばちゃん、なんて失礼だから言わないけど、ブログではこの呼び方がしっくりくるので失礼します)

おばちゃん、「いらっしゃいませ」も「ありがとう」もなく、無愛想で、ただそれだけなんだけどわざわざ行きたくないと思ってしまっていた小心者のわたし。とはいえ、こういう事もあるだろう、という事で「絶対に行かない!」というほどでもなかったのだが、それ以上に、熱いお湯が苦手なサトル君はわたし以上にその銭湯へ行くのを拒否していたため夫婦そろってその銭湯から疎遠になっていたのだ。

さっきの話の続きになるが、どうやらおそらくわたしは、人より感受性が強いみたいで、接客される時につっけんどんな態度をとられると、ずどーん、と結構落ち込むタイプだ。

だからこそ、わたしは自分が接客する側の時は、笑顔で明るい接客を心がけているが、世の中みんながみんなわたしと同じ考え方で接客してるわけじゃないので仕方ない・・・。

ただ、そのお店やその方を避けてしまうのは許してください。

でも、接客っていいように言うとすごい実はパワーがあるものだと思う。

10代の頃、レンタルDVD店で働いていたのだが、お店をやめた後、駅で常連客の子連れの主婦の方にバッタリお会いした時。

「緑丘さんがやめた後、もうお店には行ってないの」

「えっそうなんですか?」

「だって、お昼の時間帯、無愛想でこわい人がいるから苦手で」

そう言われてそのままその方に言われた事がいまだに忘れられないのだが・・・

「子育てってジェットコースターみたいで気持ちが下がったり上がったりするの。でもね、落ち込んでる時とかに緑丘さんに明るく接してもらってすごい救われてたのよ」

ジーン・・・

めっちゃ嬉しい事を言われた瞬間だった。

自分で言う事じゃないかもしれないが、接客を褒められる事はよくあるが、この時言われた言葉はそのなかでも特に印象深く宝のように心に残ってる。

少し、話がそれてしまったが、無愛想なおばちゃんがいる苦手な銭湯。サトル君にとっては、お湯が熱すぎて二度と入りたくない銭湯。

実は、つい先日、この銭湯に「2度目」行くことになり行ってきた。

その日、夜8時過ぎに夫と2人で銭湯行きたいねーでもこの時間だしわざわざ電車で行くのもねー、といった会話をしていたのだが・・・

2人とも無言で頭に同時に浮かんだのは、すぐ近くの苦手な銭湯だった。

2人「あの銭湯に2度目行ってみるのも面白いかもしれないね」

夫「もしやっぱりよくなかったら、それはそれでいつもの銭湯の良さを再認識させられるし」

わたし「どっちに転んでもいいってわけね」

こんな会話をしながら、とうとう苦手だった銭湯に行くことに。

あらかじめ、携帯で銭湯の営業時間を調べると22時半閉店とのこと。

銭湯に着くのは21時くらいなので、ギリギリまで入らなくても、まだ余裕はある。

すぐさま用意してドキドキしながら銭湯へ行く。

わたしは、どうかこの2度目行く銭湯で、この銭湯が好きになりたかった。お気に入りの銭湯が徒歩で行ける場所にあったらいいな、と思っていたからだ。なので、ずいぶんと心を海のように広く大きく持つことにした。

銭湯の番台のおばちゃんは、あまり顔を覚えられないわたしなのだが、おそらく前回のおばちゃんと同じであることはなんとなく雰囲気で分かった。

しかし、元気よくこちらから挨拶すると「はい」と返してくれた!

これだけで嬉しい。前回は、帰り際の時にこちらがありがとうございました、と言っても無視されたから。(聞こえてなかっただけかもしれないけど)

うんうん、この調子だ。無愛想だったおばちゃんとも少しずつうちとけて、この銭湯に気軽に通えるようになりたいな。でも、サトル君が言っていたお湯の温度は心配だ。

体と髪をよく洗って、湯船へ。

ん?

確かに熱いけど、多分サトル君が言うほどの我慢できない熱さでは今日はないのでは? というように体が感じる。

それどころか、わたしはものすごい気持ちよかった。なんだか、お湯がとっても柔らかいのだ。

そういえば、薪で沸かすお湯って柔らかい、というのをネットか何かで見たな。

そう、この銭湯は薪で沸かす銭湯だった。

ああ、わたしこの銭湯大好きだわ・・・

壁画も何もなくてちょっとさみしいけど、それをカバーするどころか乗り越えるくらい、この柔らかいお湯がイイ・・・最高!!!

そう感動していた。

お風呂に浸かりながら見えるどこか懐かしい気持ちになる昔ながらの脱衣所もとっても素敵。

熱いお風呂とぬるい水風呂を交互に行き来し、至福の時間を過ごした。

女風呂には、わたし以外に女性が2人いらっしゃった。(それぞれみんな1人客)

ご年配の方と、わたしと同い年くらいの方。

みんなそれぞれ、銭湯で「ひとりの時間」を好きに自由に過ごしている。

癒されるな、銭湯。

わたしはこの時嬉しかった。

2度目来てみてこの銭湯がとっても素敵だった事に気づいたから。

時計の針を見るともうすぐ22時だ。

他の客2人はいそいそと帰っていき、ぽつんとわたし1人になる。

ああ、最高。

貸し切り銭湯だ。

しかし、閉店の22時半まであと35分くらいなので、わたしもそろそろ出よう、そう思っていた時だった。

番台のおばちゃんが脱衣所にやってきて、こちらをちらっと見ながら脱衣所の足のマットを全て片付けている。

ああ、閉店時間までまだあるとはいえ早く出た方がいいかな。

そう思っていたら、お次はおばちゃん、脱衣所の電気を消して薄暗くする。

それは、少し威圧を感じたが、心を海のように広く持とう、と無意識に自分に言い聞かせるかのようにわたしは体をふいて出ようとしたその時だった。

「22時で閉店です。22時から清掃入るんで」

無愛想におばちゃんが言い放つ。

「ええっ、すみません!!! そうだったんですね、すみません、すぐ出ます!!」

めちゃくちゃ謝って急ぐわたし。

(ああ、やっちまったー、22時半閉店だって携帯で調べた時書いてた気がしたけど勘違いだったかな)

「すみません、22時半閉店だと勘違いしてたみたいで・・・(汗)」

焦りすぎて汗だくでおばちゃんに言うと

「22時です!」

とピシャリと言われてしまった。

(22時に清掃入るから早くしなきゃ!)

髪を乾かすのもあきらめて、急いで着替えて足早で脱衣所を出た。

「すみませんでした!」

出た瞬間、番台のおばちゃんにそう謝ると

「はーい」

おばちゃんはそう返事してくれた。

・・・のだが、番台の時計を見ると、まだ21時40分を過ぎたところだった。

ん? どういう事?

携帯で時刻を確認しても同じく21時40分を過ぎたところだ。

銭湯を出て、帰ってる途中

「大浴場にある時計ってさ、20分進んでるよね」

夫に言われて確信した。やっぱり、と。銭湯の口コミにも大浴場の時計が20分進んでる事が指摘されていた。

「あとさ、まーちゃんまだいるのに、電気消す音聞こえてきたけど意地悪だなって思った。しかもまだ閉店時間じゃないのに」

サトル君はそう言ってくれたが

「まーまー、いろいろなやり方があるんじゃない? わたしそれよりここの銭湯のお湯すごく好きだわ、柔らかくてさー」

「まーちゃんがそう言うなら別にいいんじゃない?確かにお湯柔らかかったね。熱さも熱いけど前ほどじゃなかったし」

お風呂はサトル君もよかったみたいだ。確かにお湯は熱いけど、入って気持ちよさを感じる余裕はあったので、前回たまたま熱すぎたのかな。

家に帰ってふと気になり、銭湯の営業時間を改めて調べた。

その結果・・・

「やっぱり夜22時半ってなってる、銭湯の閉店時間」

どのページにも、今日行った銭湯の閉店時間は22時半と書いてありホッとするわたしだったが、寝る前にいまさらモヤっとする。

そして翌日、スーパーに行った帰りに寄り道してサトル君と銭湯まで営業時間を調べに行った。

ネットの情報がきっと間違えているのだ、と。

しかし・・・

閉店時間 平日22時30分 土日22時30分

銭湯の入り口の看板には、しっかりとこう書かれていた。

入り口に時間の変更をしめすようなメモもない。

謎すぎて仕方がなく、その後、自宅に帰ってからサトル君に銭湯に問い合わせてもらった。

「はい」

電話に出る女性は、おそらく昨日のおばちゃんだろう。

「すみません、今日閉店時間は何時ですか?」

夫が聞くと

「男性は22時半です」

と言うおばちゃん。

男性「は」という言葉にひっかかり、サトル君と思わず顔を見合わせて、そのまま女性の閉店時間をサトル君に聞いてもらうと返ってきた言葉は

「22時です」

えーっ、なんじゃそりゃー!!

だったらそう書いてくれー!

心の叫びだった。(気まずくなるのでおばちゃんには何も言ってない)

というか、電話が終了した後、じわじわと負の感情がわきでてきた。

仮に22時が閉店だったとしても、大浴場の時計が20分早く進んでいて実際22時より20分以上前なのに「もう閉店だから急いで」オーラをださなくても・・・。

それも脱衣所の足拭きマットまで片付けて、電気も消されて・・・。

よく分からない、謎すぎる銭湯だ。

しかし、薪で沸かしたお湯のお風呂はめちゃくちゃ気持ちよかったので、これらの事は飲み込んで通いたいと少し思っていた。

わたしの母が、昔銭湯で何年間も働いていたのだけど、母の銭湯でも、他の銭湯でもこんな仕打ちは初めてどころか、気持ちよく接客をしていただいた事しかなかった。

しかし、まぁ、いろんな人がいるのだし、あの銭湯はあのおばちゃんのやり方でやってるのだから、受け入れるしかない。そう思っていたが・・・

その後、2日間謎の頭痛に悩まされてしまったわたし。

銭湯やおばちゃんとの因果関係は分からないが、いろんな事がフラッシュバックして、もう2度と行きたくないと思ってしまった。

薪で沸かした柔らかい熱めのお湯も、突き出た煙突もとーってもすてきな銭湯での出来事。ただ、わたしが合わなかっただけの話。おばちゃんも銭湯も批判していない。口コミには、おばちゃんの態度の悪さをいろいろ他の方から書かれてるし、その口コミを読んでどこか(わたしだけじゃない)と安心したが・・・わたしは口コミには書かない分こちらに残させてください。

薪で沸かしたお湯や銭湯の雰囲気がすごく好きだから残念だな。

もう2度と行かない!と思ったものの、心残りがあるので来年くらいにまた行くかもしれないな(笑)

うーん、徒歩で行けるお気に入りの銭湯・・・難しかったか、残念。

・・・と、全てモヤっとした事を書ききってすごくスッキリした真夜中。

こんな愚痴のようなよく分からないぐだぐだな日記を最後までお読みいただきありがとうございます。

おやすみなさい。

寝ます(笑)

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