オーストラリアのバイト先ではぶられたら気楽になった話。

エッセイ

二十歳の頃、初めて海外に行った。

ニュージーランド。

二週間のファームステイ、初の海外ひとり旅だった。

その後もお金を貯めてニュージーランド、オーストラリア、デンマーク、アメリカ、オーストリア、マカオ、中国、香港など数々の海外へ渡った。

ニュージーランドとオーストラリアにはワーホリビザをとり、通常の旅行よりも長期で滞在したことも。

ワーホリ期間中は、現地でバイトしながらバイト後にカジノへふらっとひとりで行き、ビールを片手にポーキーズ(いわばスロット)を打つのが楽しみだった。

あの日々も漫画にいつか描けたらなぁ。

オーストラリアにワーホリでいた当時、現地でバイトしていた日本食レストランの日本人たちと驚くほどソリが合わず、誘いを断っていたら、そのうちはぶられて店長の誕生日会に呼んでもらえなかった。店長に「何で来なかったの? まこちゃんも誘っといて、てみんなに伝えたのに」と翌日言われ

聞いてねーよ・・・昨日バイトだったのに。ああ、そういえばわたしが昨日帰る時、少しよそよそしかったなみんな。

つじつまがあった。

店長の誕生日会は、てめーらのくそつまらない井戸端会議とは違うから誘ってくれてもよかったよ、と思った。

そう、彼女らとそりが合わない理由。

人の悪口ばかり言う。悪口を言うために彼女らは仕事後、近くのパブ(オーストラリアは昼から開いている飲み屋が多い)に行き、延々と人の悪口を言う。同じ同僚の。

わたし◯◯さん嫌いなんだよねー

分かるー

ビール片手にくっそつまらない話。

まだ中退した女子高にいた頃の方がまともやったわ。

わたしは彼女らと完全に距離を置いた。

女子高の頃、誰からも嫌われたくない、と友人達の井戸端会議に愛想笑いしながら付き合い、見事にわたしはみんなと仲が良かった。

うわべだけ。

八方美人でうその仮面をかぶるのに完全に疲れきって次第に自らクラスで孤立するようになった。

一人になりたいのに、八方美人だった名残から周りが放っておいてくれない。

疲れる日々。疲れる人間関係。

その後わたしは学校を中退した。

オーストラリアでは、最初から八方美人はやめた。

合わない人達には愛想笑いもしない、井戸端会議飲みに誘われても断る。これを続けていたら見事にわたしはみんなからおそらく嫌われた。態度で分かる。しかし気はめちゃくちゃ楽だった。

バイト後に一人で気楽にカジノ飲み。最高だろう。

おひとりさま最高!

そして家に帰れば気があうシェアメイトのケイコとナツコがいる。リビングに集まって毎晩三人で笑いあった。

ケイコもナツコもくっそつまらない陰口を言わない。

半年間ケイコとナツコと一緒に暮らしていて唯一、家族会議みたいな雰囲気になったことがある。

最年長ケイコが眉間にしわをよせてわたし達に聞いてきた。いつもの陽気なケイコの姿はそこにはない。

何? 何を言われるの?

そう身構えていたわたし達にケイコが言ったこと。

ねぇ、トイレットペーパー、ふけないくらいのはしきれしか残りないのに芯捨てないでかえない人誰?

ぎくっ。

・・・・・・・ごめん、わたし

そう、犯人はわたしだった。

正直に白状し、わたしはその後反省してちゃんとトイレットペーパーをかえた。

会議会議、あともうひとつあったな。

二日間くらい使ったまま洗わないで放置されていたフライパンがありまたケイコが

誰?

と問いつめた。いつものわたし達には似合わない重たい空気。

すみません、俺っす。

そう名乗りを上げたのは、わたしが帰国する少し前のわずか短期間一緒に住んでいた日本人男性(ワーホリビザで在住)だった。思い返しても彼は存在感がかなりうすかった。

リビングで女三人豪快な下ネタをでかい声で言われてきっと入りづらかっただろうな。

ごめんよ◯◯君。

その彼もすぐに反省してその後は洗い物をちゃんとしてくれた。

洗い物を放置するのはわたし達共同生活ではありえない事だった。

みんなそれぞれ働いていたり学生だったりで、ご飯を食べる時間は違うので常に次使う人のことを考えてキッチンは綺麗に、というのが暗黙の了解だった。

トイレットペーパーと洗い物。

これが半年間彼女らと住んでいておきたトラブルである。

うん、確かにどっちも放置されるとめんどうくさい。

ささいな事だが思いやりを。学ばせてもらった。一人なら後回しにしても後からするのは自分だから問題ないが、共同生活だと些細な積み重ねが他の人の負担になり大きな問題になる。

しかし、人間関係がこわれるような大きなトラブルもなく本当に気があう人達と一緒に住めた事はかなりラッキーだったなぁと思う。

現在ケイコは、都内にいてナツコはオーストラリアにそのまま移住した。

しかし、わたし達三人の関係はいまも続いていてナツコが一時帰国したら三人で集まるし、都内にいるケイコとも時々飲みに行く。

最高な人達に出会えた。

人間関係、無理しなくなったらかなり気が楽になった。

それにしても悪口ばかりの井戸端会議の楽しさがわたしには分からない。

ちなみに愚痴と悪口は違う、とわたしは思う。なので友人や彼からの愚痴はおおいに大歓迎。言ってスッキリするならいくらでも聞くよ。わたしも言うし。

なんとなく朝からこんな日記になったのは

あー旅したいなぁ、日本じゅうを。

から始まり

そういや昔は海外よく行っていたなぁ

海外、あんなことやこんなことあったっけ

人間関係も・・・

と話が大きくずれてしまった。

最近わたしは、本当に日本じゅうを旅したくて仕方がない。

海外旅行もめちゃくちゃ楽しいけど、今は日本人として日本をもっともっと知りたい。

旅に終わりなんてない。本当にそう思う。

お金貯めて冒険だ、冒険!

新たな発見を求めて。







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